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CATIA
工作機械のシミュレーション
開発元 ダッソー・システムズ
初版 1977年 (47年前) (1977)
最新版
3DEXPERIENCE R2014x / 2014年2月24日 (10年前) (2014-02-24)
対応OS Microsoft Windows
AIX
HP-UX
IRIX
Solaris
プラットフォーム OADG互換 • UNIXワークステーション
サポート状況 開発中
種別 CAD • CAM • CAE • 商品ライフサイクルマネジメント
ライセンス プロプライエタリソフトウェア
公式サイト http://www.3ds.com/jp/products/catia/
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CATIA(キャティア)とは、ダッソー・システムズが開発したハイエンド3次元CADソフトシリーズである。名称はComputer graphics Aided Three dimensional Interactive Applicationの頭文字である。

概要

開発元はグループ・ダッソーの一員でフランス最大のソフトウェア会社である。

1981年のダッソー・システムズ社創立以来の製品である。
リリース以来プラットフォームをIBMメインフレームからUNIXワークステーションと変えながら四半世紀以上を生き永らえており、CAD、特に競争の激しいハイエンド3次元CADソフトとしてCATIA V4は1993年発売と古く、またWindows非対応にもかかわらず、現在でも世界各国の大企業で利用・併用使用される比類のない長寿製品である。
もともとは、ダッソー・アビアシオン(Dassault Aviation)の製品である航空機(戦闘機・ビジネスジェット等)の設計用に開発されてきたが、現在では、エアロ・スペースの分野以外の民生需要も多く、国内外ともに多くの自動車メーカーや、重工業メーカーなどで使用されている。
  • 極めて大規模、高機能なソフトであるため、複雑で大規模なアッセンブリの設計・開発を必要とする顧客が多い。
  • 操作的には3Dの元となる2D形状作成はMICRO CADAM Helix Design & Draftingと類似しており、これを押し出したり、厚みをつけ3D化する。
  • 基本的にエクスプリシット(履歴編集ができない)要素によってデータを構成するノンヒストリー3D-CADといってもよい。
  • 拡張子は.model。
  • 最終バージョンはCATIA V4R2.5。
同社がSolidWorks社を買収した後、1999年に発売されたのがCATIA V5である。
SolidWorks、PTC Creo ParametricAutodesk InventorSolid Edge等と同様にほとんどの要素を、履歴・論理構造でパラメトリックに結びつけ、動的資産としての価値も高いデータを提供できるシステムに変貌し、OSは主役がWindows版に変った。
CATIA V4CATIA V5はデータの互換性や機能上の連携もなく、機能や操作性も全く異なり、別のソフトウエアとして位置づけられている。CATIA V4(あるいは単にV4)、CATIA V5(同V5)と分別して呼ぶのが技術者同士では一般的である。
  • 敢えてNURBS(NonUniform Rational B-Spline: 非一様有理Bスプライン)ではなく、NUPBS(NonUniform Polynomial B-Spline: 非一様多項式Bスプライン)による曲線定義を採用することにより、有理化による算術計算の重さを排している点も、独特である。
  • 航空機や自動車、電器メーカーのように大規模なアッセンブリを扱うこともできるために、ENOVIAなどのPLMツール(PDM)と連携して利用されることも多い。
  • 拡張子は.CATPart(部品)、.CATProduct(アセンブリ)、.CATDrawing(図面)。
  • CATIA V1~V3のデータは全く開くことができないが、オプションによりV4データをVIEWERとして見ることは可能。
  • 最新バージョンはCATIA V5-6R2022 (旧称はV5R32)。
2008年にはSOAに対応してアーキテクチャーとしてPDM (ENOVIA)と統合されて、チーム設計やコンカレント開発、マルチサイト開発の機能を強化したCATIA V6が発表されている。CATIA V5とV6にはデータの互換性があり、共存使用が可能である。2014年発表のR2014xから、V6の呼称が3DEXPERIENCE (3DEXP)に変更となった。
  • 最新ヴァージョンは3DEXPERIENCE R2014x[1]
なお1981年のダッソー・システムズの創設以来ずっと、CATIA V1-V4,V5,V6,ENOVIAなどダッソー・システムズ製品の販売活動やサポート・サービスについては、IBMが分担するアライアンス体制での提供であったが、2010年4月、IBMのソフトウェア事業部門の中でダッソー・システムズ製品を取扱う事業であったPLM事業部門が、ダッソー・システムズに売却された。

主要な機能

CATIA V4には、用途に合わせ、5つのモジュールが用意されている。


CATIA V5のシステムは、標準構成とアドオンとの組み合わせで構成される。標準構成はパッケージと呼ばれる。

CATIA V5 プラットフォーム1 標準構成パッケージ

メカニカル・デザイン

マシニング

プロダクト・シンセシス

シェイプ・デザイン&スタイリング

コンプリメンタリー

インフラストラクチャー

イクイップメント&システム・エンジニアリング

アナリシス

CATIA V5 プラットフォーム2 標準構成パッケージ

メカニカル・デザイン

マシニング

プロダクト・シンセシス

シェイプ・デザイン&スタイリング

インフラストラクチャー

イクイップメント&システム・エンジニアリング

アナリシス

CATIA V5 プラットフォーム3 標準構成パッケージ

メカニカル・デザイン

マシニング

シェイプ・デザイン&スタイリング

インフラストラクチャー

アナリシス

主な稼動OS

CATIA関連ソフトウェア

外部リンク

参照

[脚注の使い方]
  1. ^ ダッソー・システムズ、新しいプラットフォーム製品である3Dエクスペリエンス・プラットフォーム リリース 2014xを発表。国内では第2四半期以降に提供開始(プレスリリース)