作者 | アビッド・テクノロジー |
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最新版 |
*Pro Tools Ultimate 2019.5 (2019年5月9日)
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対応OS |
Apple Mac OS X, Microsoft Windows |
種別 | デジタル・オーディオ・ワークステーション |
ライセンス | プロプライエタリソフトウェア |
公式サイト | http://www.avid.com/JP/ |
Pro Tools(プロ・ツールス)は、アメリカのアビッド・テクノロジー社が設計開発及び販売しているパーソナルコンピュータを核としたデジタル・オーディオ・ワークステーション (DAW) 用のソフトウェアの名称であり、音声信号を入出力させるオーディオ・インターフェースと組み合わせて使用されるシステム全体の呼称でもある。
Pro Toolsとは使用されるアプリケーションの名称であり、使用されるオーディオ・システム全体の名称でもある。Pro Toolsソフトウェアとコンピューター内部のカードバスにインストールされるHD Coreカード、HD Accelカード、オーディオ・インターフェースの192 I/Oなどに分類することができ、使用されるコンピューター本体、フィジカル・コントローラなどもセットにしたシステム全体の呼称でもある。
Pro Toolsは音声波形編集ソフトウェア "Sound Designer" とオーディオ・インターフェース (I/O) である "Sound Tools" を組み合わせたモデルを原型として、1990年代初頭にプロフェッショナル向けのハードディスク・レコーディング・システムとして開発された[1]。
当時のパーソナル・コンピュータが持つ演算処理能力では非圧縮でCD品質――すなわちサンプリングレート44.1kHz・ビット深度16ビット・リニアPCM――のデジタル音声をリアルタイム処理することが困難だったため、専用のDSPカードをコンピューター内部のカードバスへ増設し、音声処理を専用カードに分散させた。この設計方法はDSPカードやオーディオ・インターフェースの数を必要に応じて随時追加変更できる柔軟なシステムとしての構築を可能にしただけではなく、コンピューター処理能力にそれほど依存することなくDAWシステムの能力を強化できるため、現在のパーソナル・コンピューターと組み合わせたDAWシステムにおいても様々な応用が行われている。
Pro Toolsはコンピューターのモニター・ディスプレイ上に表示された音声信号の波形(リージョン)部分を視覚的に確認しながらマウスやトラック・パッドなどのポインティング・デバイスを使用することにより、直感的な編集が可能な柔軟さと操作性を備えており、ハードディスク・レコーディングならではの非破壊レコーディング[2]や、コンピューター本体にインストールされた各種プラグインでの処理による実機同様の音声信号処理が可能になるなど、現在では音楽制作現場をはじめ映画関連や放送局など、オーディオ素材を取り扱う多くの分野において共通する録音再生及び音声編集機材となっている。
現在ではサラウンド音声にも完全対応し、音楽制作だけにとどまらずアメリカの映画関連企業のスカイウォーカー・サウンドをはじめとする多くの映画の音響製作現場にも標準設備として導入されている。世界中のファンから歌声を収集するなど複雑な工程を経てDolby Atmosでミックスされた映画『ボヘミアン・ラプソディ』の音響スタッフは、インタビューでPro Toolsが世界の業界標準であると述べた。[3]
コンピューターの演算処理能力やカードバスなどの高性能化に伴い、専用DSPカードを用いずCPU上での音声処理を行うコンシューマ向けの製品であるPro Tools LEや、その派生としてM-Audio社のオーディオ・インターフェイスで動作するPro Tools M-Poweredも発売された。Pro Tools LEはオーディオ・インターフェース自体がiLokと同様にドングルの役目になっており、Pro Tools LE用のオーディオ・インターフェースがコンピューター側とUSBまたはFireWireで接続され電源が投入されていないと起動することができない仕様になっていたが、現在ではサードパーティー製品にも対応したため、Pro Toolsのライセンスが格納されたiLokのみで起動が可能となった。
主に以下のバージョンが存在する。各バージョンによって使用可能なOSが限定されていたり推奨環境が定められているため、OSやコンピューターと連動した開発が行われている。
各種エフェクトをプラグインとしてインストール及び拡張でき、digidesignだけではなく多くのプラグイン・ディベロッパーが魅力的なプラグインを発売してきたことも、Pro Tools普及の大きな要因になっている。Antares Audio Technologies社のAutoTune(ピッチ補正)や、Line6社のAmpFarm(ギターアンプ・シミュレータ)は代表的なキラーアプリケーションとなった。現在ではエフェクトのみならずソフトウェア・ベースのサンプラーやシンセサイザーといった楽器系プラグインも発売されていて、Pro ToolsソフトウェアのMIDI関連機能の強化に伴い使用頻度は高くなってきている。
Pro Toolsでは下記のプラグイン・フォーマットが使われている。