Z-45 | |
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Z-45(伸縮式の銃床を装備) | |
種類 | 短機関銃 |
原開発国 | スペイン |
運用史 | |
配備期間 | 1944年 - 1962年 |
配備先 |
スペイン軍 グアルディア・シビルなど |
開発史 | |
開発期間 | 1942年 - 1944年 |
製造業者 | STAR |
諸元 | |
全長 |
840mm(銃床展開時) 580mm(銃床折畳時) |
銃身長 | 200mm |
全幅 | 3.85kg(銃のみ) |
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弾丸 | 9x23mmラルゴ弾 |
銃砲身 | シンプルブローバック |
発射速度 | 450発/分[1] |
装填方式 | 10/30発箱型弾倉 |
Z-45の原型となったのは、ナチス・ドイツが1940年に採用したMP40短機関銃である。基本的な構成はMP40と同様であったが、独自の改良も加えられている。
標準的なモデルはMP40と同型の金属製折畳銃床および30発箱型弾倉を備えていたが、MP41に類似した木製固定銃床と10発箱型弾倉を備える警察用モデルも用意されていた[3]。標準的な9x23mmラルゴ弾仕様のほか、9x19mmパラベラム弾、.38スーパー弾、.45ACP弾などの仕様もあった[2]。
エスタラ・ボニファシオ・エチェベリア(STAR)では、スペイン内戦頃からいくつかの短機関銃を発表していたが、いずれも評価が低く、公的機関での本格的な採用には至っていなかった[5]。
1942年、STARでは全ての短機関銃の生産を打ち切り、新型短機関銃の開発計画を開始した。この計画にはドイツ人技術者も関わっていたという。1944年には新型短機関銃が完成し、1945年にはZ-45としてグアルディア・シビルで採用された。その後、1946年には警察と空軍、1947年には陸軍での採用が決定した。Z-55という伸縮式銃床を備える軽量化モデルも設計されたが、ごく少数の生産に留まった。1962年には新設計のZ-62短機関銃が採用され、以後Z-45シリーズは第一線を退いていった[5]。
同社が生産した短機関銃のうち、初めて公的機関によって採用された製品でもあり、スペインの軍および警察に採用されたほか、主にラテンアメリカ諸国の軍および警察に広く採用されたという[2]。チリ、キューバ、サウジアラビアなどへ輸出されたことが知られるほか[1]、アンゴラ、エジプト、モーリタニア、ペルー、ポルトガル、ウルグアイ、ジンバブエでも採用されていた[5]。