「X X X」 | ||||||||||||||||
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L'Arc〜en〜Ciel の シングル | ||||||||||||||||
初出アルバム『BUTTERFLY』 | ||||||||||||||||
B面 | I'm so happy -L'Acoustic Version- | |||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||
規格 |
マキシシングル デジタル・ダウンロード | |||||||||||||||
録音 | 2011年 | |||||||||||||||
ジャンル |
ポップス ロック | |||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||
レーベル | Ki/oon Records | |||||||||||||||
作詞・作曲 | hyde | |||||||||||||||
プロデュース |
L'Arc〜en〜Ciel 岡野ハジメ | |||||||||||||||
ゴールドディスク | ||||||||||||||||
※ いずれも日本レコード協会認定 | ||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||
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L'Arc〜en〜Ciel シングル 年表 | ||||||||||||||||
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「X X X」(キス・キス・キス)は、日本のロックバンド、L'Arc〜en〜Cielの38枚目のシングル。2011年10月12日発売。発売元はKi/oon Records。
前作「GOOD LUCK MY WAY」以来約3ヶ月半ぶりとなるシングルリリースで、L'Arc〜en〜Cielの2011年第2弾シングルとして発表された作品。本作のレコーディングは、2010年9月頃から本格的に制作が開始されたアルバム『BUTTERFLY』の録音作業の期間中に行われている[3][4]。
本作の表題曲「X X X」は、エレクトロ隆盛以降のアメリカのR&Bを果敢に吸収したロック・ナンバーとなっている[5]。作詞・作曲を手掛けたhydeは、この曲のコンセプトについて「R&Bとメタルをくっつける[6]」と述べている。また、hydeは具体的なイメージについて「デスティニーズ・チャイルドみたいなのをロックにするとどうなるだろうなって、そのミクスチャーを考えてたんです[7]」と本作発売当時に語っている。なお、hydeはこの曲に対する思い入れがとても強かったようで、hyde曰く、仕上がりにこだわった結果、アレンジ作業に約5ヶ月ほどかかってしまったという[8]。また、hydeは一度出来上がったミックスに納得ができず、マスタリングをやり直すことにしたと述べている[7]。
今回R&Bとロック/メタルをミックスした楽曲を作ろうと思った背景について、hydeは「ある意味、ロックへのアンチテーゼというか…最近のロックと言われているものよりも、実はポップスやR&Bのほうがヘヴィだったりロックだったりするなって思うことが多くて。だからそこをあえてミックスしてロックとポップスの両立を目指そうと。言ってしまえばL'Arc〜en〜Cielっていうバンドでどういうカッコいいことができるか、自分の中で考えてプロデュースした感じです[7]」と述べている。また、hydeは本作発売年に受けたインタビューで、ポップスの中にロックを感じることがあると述べている。hydeは同インタビューの中で、モーニング娘。が1999年に発表した楽曲「LOVEマシーン」に触れたうえで、ロックとポップスについて「ロックということに関しては、いろんな角度があるし、個人によって定義が違うと思うから、そういう意味で、すごく広い意味を持ってて、難しいけど…。でも、面白いなぁと思ったのは、もうだいぶ前になるんだけど、モーニング娘。が「LOVEマシーン」をリリースした時、ロックだなと思ったのを覚えてますね。こう…業界をなめた感じもあったし、ものすごく勢いもあった。はみ出してたんですよね。そういう意味では、曲がポップスであっても、ロックを感じる方法ってたくさんあるから、一概になんか…言葉にするのは難しい[9]」と語っている。
なお、この曲は本作発売以降に開催したライヴにおいて、頻繁にセットリストに組み込まれる人気曲の一つとなっており、L'Arc〜en〜Cielの2010年代以降のライヴにおけるスタンダードソングとなっている。ちなみに、2012年に世界10都市で開催したライヴツアー「WORLD TOUR 2012」のマディソン・スクエア・ガーデン公演でもこの曲が披露されている。余談だが、2012年3月27日に米国紙『ニューヨークタイムズ』に同公演のライヴレポートが掲載されているが、そこでポピュラー音楽評論家のジョン・ペアレスは「多くの楽曲がメタリカ、U2、デペッシュ・モードやデヴィッド・ボウイのようなギター・ロックでありながら、"X X X"のダンス・ポップのようなタッチの、アメリカのロックバンドがやらないスタイルの曲もこなしている[10]」と、この曲に触れたうえでバンドの音楽性の多彩さを評している。また、2022年に発表された『1998年から2022年現在までのラルクのオススメ5曲』というレコメンド記事において、執筆者である高橋翔(ex.昆虫キッズ)はこの曲を選曲している[11]。この記事において、高橋は「発端はR&Bを意識した楽曲制作と語っているけど、どう形容していいかわからない、ゴージャスでポップでセクシーなアレンジは、ラルクというブランドの新しい側面を提示した曲になっている[11]」とこの曲にコメントを寄せている。
本作のリリースプロモーションとして、写真週刊誌『FRIDAY』に<熱愛スクープ "まさかの" メンバー全員超ラブラブ ラルク アン シエル キス!キス!キス!>と題した誌面が掲載された[12]。誌面には、メンバー同士がキスをしているように見える盗撮風の写真が掲載されており、文面はあいたいのクリエイティブディレクターを務める稗田倫広が週刊誌のトーンを研究し、FRIDAY風に書き上げたPR記事として綴っている[12]。なお、週刊誌の発売2日前には、L'Arc〜en〜Cielの公式サイトが<メンバーに関する情報が掲載されますが、内容は事実と異なります。また、本件に関するコメントは差し控えさせていただきます[12]>という報道内容を否定する真面目ぶったコメントを掲載している。このコメントが引き金となり、ファンの間でさまざまな憶測を呼ぶこととなり、Twitter(現:X)やFacebookを中心に話題が盛り上がり、結果としてファン層からその外側へと拡大するプロモーションとなった[12]。
表題曲のミュージック・ビデオは、本作の初回生産限定盤に付属するDVDに初収録されている。また、2019年12月11日に、公式YouTubeアーティストチャンネルにおいて映像の無料公開が開始されている。なお、この映像のディレクションはL'Arc〜en〜Ciel自身が務めており、映像は『旧約聖書』における「楽園追放」をテーマとした内容となっている。
カップリングには、2004年発表のシングル「自由への招待」から前作「GOOD LUCK MY WAY」までの作品に収録していた、パートチェンジバンド、P'UNK〜EN〜CIELによるL'Arc〜en〜Cielの楽曲のセルフカバーではなく[13]、L'Arc〜en〜Cielの過去の楽曲をアコースティック・アレンジした"L'Acoustic Version(読み:ラコースティックヴァージョン)"を収録している。アコースティックヴァージョンのプロデュースは、P'UNK〜EN〜CIELのときと同様に、メンバー4人が持ち回りで担当することになっている。ちなみに、当初はtetsuyaが考案した「L'Arc-Un-plugged」というバンド名で音源を制作する予定であったが、Unpluggedが商標化されていたことから、現在の副題に変更されることになった[14]。このアレンジ企画について、kenは「タイトル曲と全く違う世界を見せられるからいいことですよね。作り込んだ形と、素直な面、その両面を見せられるチャンスだと。これはこれで新しいL'Arc〜en〜Cielを感じてもらえるんじゃないかな[15]」と述べている。余談だが、P'UNK〜EN〜CIELの次のカップリング企画として、このアコースティックヴァージョン以外にも、「バンドメンバーがソロ名義もしくは別バンドで発表した楽曲をL'Arc〜en〜Cielでカバーする」という企画をtetsuyaが提案していたが[14]、hydeにより却下されている[14]。
なお、本作の表題曲ならびにカップリング曲にはタイアップが付いていない。そのため本作は、メジャーデビュー以降に発表したシングルとしては1999年4月発売の「HEAVEN'S DRIVE」以来2作目となるタイアップ楽曲を含まないCDシングル作品になった。なお、今回のシングル表題曲を決めるにあたり、スタッフは「X X X」ではなく他の楽曲を推薦していたという[7]。ただ、メンバー4人が全員一致でこの曲を推薦したこともあり、シングル化が決定している[7][14]。このエピソードについて、hydeは本作発売当時のインタビューで「メンバーがこれをシングルにしたいって言ってくれたのは嬉しかったですね。"お、さすが!わかってるね"って(笑)[7]」と述懐している。また、tetsuyaは、この曲をシングル表題曲に推薦した理由について「覚えやすいし、メロディアスでキャッチーだし、オトナな曲だなって思いました。スタッフからの評判はそんなに高くなかったんですが、僕はシングルとして十分に成り立つだろうということは最初から思っていましたし、「GOOD LUCK MY WAY」の次にこの曲をリリースするのは良いなと思いましたね[14]」と述べている。さらにyukihiroは「アルバム『BUTTERFLY』のレコーディングで刺激になった曲」として「X X X」をあげている[16]。
本作は、初回生産限定盤(CD+DVD)と通常盤(CD)の2形態でリリースされている。初回盤には「X X X」のミュージック・ビデオが収録されたDVDが付属している。ジャケットは、L'Arc〜en〜Cielの作品では珍しくメンバー4人全員が写っているデザインとなっており、寝そべっている隣同士のメンバーの胸部に頭をのせ、4人で輪になるという構図になっている。なお、メンバーがCDシングルにおいて、初回盤・通常盤ともにジャケットの表を飾るのは、インディーズシングル「Floods of tears/夜想花」以来のことであり、現在のメンバーになってからは初となる[注 1]。また、初回生産限定盤と通常盤(初回仕様限定)には、「ワクワク☆ラルク アン シール」(全8種のうち1種)を封入、さらに通常盤(初回仕様限定)のみ「着せ替えジャケット」が封入(全4種のうち1種)されている。また、本作には「ワクワク☆ラルク アン シール フルコンプリート コレクションファイル」の抽選に応募するためのチラシも封入されている。 なお、本作はジャケットのアートワーク制作には、表題曲の作詞・作曲を手掛けたhydeの意見が多く反映されているという[17]。hydeは2012年に自身が発表した自叙伝の中で、今回のジャケットおよびミュージックビデオの制作について「「X X X」のジャケットは、俺が考えたんだ。あれはメンバーの顔が揃ってるけど、アーティスト写真とジャケットを同じにする事でイメージの統一を目指したんだ。ミュージック・クリップから何から全部、戦略を立ててやったからね[17]」と綴っている。
本作は発売初週となる2011年10月24日付のオリコン週間シングルチャートで、2008年4月に発表した「DRINK IT DOWN」以来約3年半ぶり通算21作目の首位を獲得している[18]。これによりL'Arc〜en〜Cielは、1990年代・2000年代・2010年代の「3つの十年代連続」でオリコン週間シングルチャートの首位獲得を達成したことになった[18]。なお、この「3つの十年代連続での首位獲得」は、ロックバンドとしてはサザンオールスターズ、B'zに次ぐ史上3組目の快挙となった[18]。また、表題曲はBillboard JAPANの週間総合チャート、Hot 100においても初の首位を獲得、着うたフルの有料ダウンロード数を集計したRIAJ有料音楽配信チャートでも初の首位を獲得している。
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「X X X」 | hyde | hyde | L'Arc〜en〜Ciel, Hajime Okano | |
2. | 「I'm so happy -L'Acoustic version-」 | hyde | hyde | Produced by hyde | |
3. | 「X X X (hydeless version)」 | hyde | L'Arc〜en〜Ciel, Hajime Okano | ||
4. | 「I'm so happy -L'Acoustic version- (hydeless version)」 | hyde | Produced by hyde | ||
合計時間: |
X X X -English version-