Palcy』(パルシィ)は、講談社pixivが共同開発した漫画アプリ[1]。2018年3月15日にプレリリースを開始し、同年8月2日より正式にリリースされた[2]

オリジナル作品のほか、講談社の過去作などを読むことができる。5分以内で読めるよう、1エピソードあたりのページ数が10から20ページと短く設定され、アプリを通じて作者に収益が入る仕組みや、pixivの投稿システムを通じてのデビュー、全国書店員のマンガレビューなど、さまざまな機能が実装された[1]

2018年4月に『ARIA』(講談社)が休刊した際に、連載作品の一部が『Palcy』に移籍された[3]

2周年を機に2020年10月24日より講談社の少女・女性マンガ誌で連載中のほぼ全ての作品の最新話が、雑誌発売日当日に『Palcy』で読めるようになった[4]

あべゆりこが公式キャラクターのデザインを行っている[5]

特徴

キャッチコピーは「もっと、好きな、わたしと、セカイへ」[6]。2019年2月より編集長を務めている助宗佑美によると、「『マガポケ』は少年誌的なベースがあり、『DAYS』は青年誌的なベースがあるため、『Palcy』はまず女の子が楽しく気持ちのよい場所であったらいい、「女の子のための場所だよ」ということを常に考えている」という[7]。少年漫画や青年漫画も取り入れているが、性的に搾取されていたり、女性が男性のためだけに存在しているような要素は極力避けられている[7]。オリジナル作品は「気楽に読めてバズりやすいもの」ではなく、「普通に面白いマンガ」が発表されている[7]

限定連載作品

他誌連載の再録ではなく、新作を掲載した作品に限る。作品名五十音順。日付は『Palcy』での連載開始日[注釈 1]

連載中

休載中

過去の連載作品

映像化作品

テレビアニメ化

作品 放送年 アニメーション制作 備考
犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい 2020年[10] チーム・ティルドーン

テレビドラマ化

作品 放送年 備考
理想のオトコ 2021年[11]
ケイ×ヤク -あぶない相棒- 2022年[12]
愛しい嘘 優しい闇 2022年[13]
褒めるひと 褒められるひと 2023年予定[14]

コミックス

コミックスが紙の単行本として刊行される場合、ワイドKC[注釈 2]、KCデラックス[注釈 3]、マガジンエッジKC[注釈 4]などのレーベルが使用される。講談社の漫画レーベルは掲載誌名が入る場合がある。

アプリのリリース当初はPalcy専用レーベルが存在しなかったが、後に一部のオリジナル連載作品でKC Palcyが独立して使われるようになった。電子書籍限定でのみ単行本化される作品も存在する。

脚注

注釈

  1. ^ 「Pixivコミック」での公開日とは異なる。
  2. ^ 『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』[15]、『カネなしアラサー、おふたりさまぐらし〜健康で文化的な老後のための資産形成物語〜』[16]など。
  3. ^ 『極妻デイズ〜極道三兄弟にせまられてます〜』[17]、『トラップ 〜危険な元カレ〜』[18]など。
  4. ^ 『イケメン彼女とヒロインな俺!?』[19]、『女戦士ってモテないんです!』[20]など。

出典

  1. ^ a b “講談社×pixivのマンガアプリ「Palcy」プレリリース、新作やキャンペーンも”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年3月19日). https://natalie.mu/comic/news/274092 2021年4月10日閲覧。 
  2. ^ “講談社とピクシブ、マンガアプリ「Palcy(パルシィ)」正式版をリリース!”. PR TIMES (PR TIMES). (2018年8月2日). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000035885.html 2021年4月10日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g “講談社のARIA最終号発売、連載作はなかよし・マガジンエッジ・Palcyなどへ移籍”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年4月28日). https://natalie.mu/comic/news/280171 2021年4月10日閲覧。 
  4. ^ “10月24日から! 講談社の少女・女性マンガ誌で連載中の作品の最新話が、雑誌発売日当日に【マンガアプリ・Palcy】でも読めるように!”. PR TIMES (PR TIMES). (2020年10月24日). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002883.000001719.html 2021年4月10日閲覧。 
  5. ^ palcy_jpの2022年8月3日のツイート2022年8月3日閲覧。
  6. ^ Palcy”. 講談社、pixiv. 2021年4月10日閲覧。
  7. ^ a b c “Palcy特集 劇団雌猫が「金田一少年の事件簿」を語る座談会”. コミックナタリー (ナターシャ). https://natalie.mu/comic/pp/palcy 2021年4月10日閲覧。 
  8. ^ 『月に吠えたンねえ(1)』(清家 雪子) 製品詳細 講談社コミックプラス”. 講談社コミックプラス. 2021年2月9日閲覧。
  9. ^ 羽柴くんは152センチ(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  10. ^ “「犬と猫どっちも飼ってると〜」第2弾KV&PV公開、主題歌は大橋彩香が担当”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年9月6日). https://natalie.mu/comic/news/395252 2021年4月10日閲覧。 
  11. ^ “チカ「理想のオトコ」4月よりTVドラマ化決定、32歳の独身美容師役を蓮佛美沙子”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年2月25日). https://natalie.mu/comic/news/417640 2021年4月10日閲覧。 
  12. ^ “薫原好江「ケイ×ヤク」TVドラマ化、鈴木伸之&犬飼貴丈が契約で結ばれたバディに”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年11月18日). https://natalie.mu/comic/news/453960 2021年11月18日閲覧。 
  13. ^ “愛本みずほ「愛しい嘘 優しい闇」がドラマ化、波瑠と林遣都が同級生役で共演”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年11月21日). https://natalie.mu/comic/news/454390 2021年11月21日閲覧。 
  14. ^ “「褒めるひと 褒められるひと」NHKでドラマ化、出演者に森川葵と川崎鷹也”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年3月15日). https://natalie.mu/comic/news/516680 2023年4月22日閲覧。 
  15. ^ 犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  16. ^ カネなしアラサー、おふたりさまぐらし〜健康で文化的な老後のための資産形成物語〜”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  17. ^ 極妻デイズ〜極道三兄弟にせまられてます〜(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  18. ^ トラップ 〜危険な元カレ〜(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  19. ^ イケメン彼女とヒロインな俺!?(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。
  20. ^ 女戦士ってモテないんです!(1)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年4月10日閲覧。

外部リンク