mixi (ミクシィ)は、株式会社MIXI が運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) である。
概要
2004年 2月 にサービス開始。サービス名の由来は、公式サイトの説明[1] [出典無効 ] によると、「mix(交流する)」と「i(人)」を組み合わせた造語で、利用者同士の交流が深まることを願って名づけられたものである。
完全招待制
当初mixiは、既に入会している登録ユーザーから招待を受けないと利用登録ができないという、完全招待制を採用していた。この方式は、ユーザーそれぞれの素性が明らかになり、健全で安心感のある居心地の良いコミュニティ を維持するという目的で採用されている。
なお、招待した側とされた側は自動的にマイミクシィ(友人登録)となり、登録後3ヶ月間は外すことが出来ない。
招待状をもらった場合、ID番号は基本的に新しい番号が割り当てられるが、一度退会したメールアドレスで再利用登録した場合は再び同じID番号が割り当てられる。しかし旧データ(マイミクや参加コミュニティ等)は復帰せず、新規登録と同じく白紙の状態から始まる。
18歳未満の参加について
以前は利用規約により18歳未満の者の参加は禁止されていたが、2008年 12月10日 より15歳未満に引き下げられた。ただし、以下の制限が設けられている。
友人検索機能が利用不能
日記公開範囲の標準設定が「友人まで公開」となる(変更可能)
18歳未満の者に相応しくない広告が非表示となる
18歳未満の者が18歳以上であると詐称 して登録した場合であっても、携帯フィルタリングサービス を契約している端末からアクセスした場合は、同様の制限がなされる[2] 。 アカウント登録
メールアドレスについては、当初はPC のメールアドレス を持っていないと登録できなかったが、2006年 12月4日 より、携帯電話 のメールアドレスでも登録可能となった。2007年 3月27日 からはフリーメール のアドレスによる登録には、携帯電話のメールアドレスを併せて登録することが必須となった[3] (プロバイダ 発行のメールアカウントでは携帯のメールアカウントは不要)。
これは複数アカウント所持を防ぐ目的での措置で、この時点では既存アカウントに対して携帯電話のメールアドレス登録を求めるものではないとしていた[3] 。しかしその後、全てのメールアドレスについて、携帯電話 のメールアドレスと端末固有情報の登録が必須となった。このため携帯電話を持っていないユーザーは、必然的にmixiの新規登録ができなくなった。
その際にスマートフォン からの登録も不可能になっていたが、2010年 (平成 22年)9月 にiPhone からは「@i.softbank.jp」のメールアドレスを使用した場合のみ[4] [出典無効 ] 、さらに2011年 (平成 23年)2月21日 から、Android 端末からも新規登録できるようになった[5] 。
なお、利用規約に違反しアカウントが停止された場合は理由の如何を問わず、そのアカウントで使用していたメールアドレス及び携帯電話端末からの再入会はできない。 Mixiの人気と衰退
サービス開始の2004年から2010年にかけて、国内発のSNSサービスとして大きな話題となり、多くのユーザーが参加した。自分のアカウントページを開設して、知人や仲間たちと手軽に会話することができ、様々なジャンルの掲示板が用意されたMixiは、それまでにない閉鎖的な秘密サークル的なコンテンツサービスとして大きな人気を得た。
しかし、2010年の「完全招待制の廃止」により、業者やスパム、ナンパ目的のユーザーがどんどん入ってくるようになり、特別感も信頼感も失われていった。さらに、2011年の「足あと機能の廃止」により自分のページに来た人との交流が出来なくなり、独自性や利便性が薄れてしまいユーザー離れが進んだ。
また、Mixiに飽きてしまったユーザーや、コミュニティにおける繋がりを負担と感じるようになってしまい急にmixiでの活動をやめてしまう「Mixi疲れ」といった現象も目立つようになった。
それに加えて、スマホの普及に伴ってサービスの移行に柔軟に対応できなかったことや、TwitterやFacebookといった海外SNSサービスや、Youtubeやニコニコ動画といった動画コンテンツの普及によりユーザーの興味が移り、Mixiは次第に衰退をしていった。
しかし2023年になり、Twitterの不具合や誤凍結が相次いだことでTwitterの先行きに不安を感じたユーザーが他SNSにもアカウントを開設する動きが広まり、流入先の一つとして再びmixiが注目されることとなった[6] 。
利用状況
ユーザー数は2009年9月30日現在、約1,792万人。月間ページビュー (PV)はPC版約45.2億PV、モバイル版約114.4億PV、合計159.6億PVである[12] [リンク切れ ] 。また、2006年時点での平均利用時間は3時間29分で日本ドメインでは2位となっている[13] 。
ミクシィの調査によれば、男女比率は男性が52.2%、女性が47.8%。年齢層で最も多いのは20〜24歳の33.8%、次いで25〜29歳が28.4%、30〜34歳が17.6%。最終ログインが3日以内のアクティブユーザーの割合は、かつては全ユーザー数の70%を占めていたが[14] 、アクティブユーザー率は少しずつ下がり、2007年5月現在では64%となっている[15] 。
ビジネスマン 、作家 、政治家 、タレント 、歌手 など、有名人や関連スタッフなども数多くmixiを利用している。中にはファンを集めたコミュニティをタレント自ら立ち上げてオフ会 を開催したり、mixi内で宣伝活動するなど積極的な利用もあった。かつては選挙期間中に候補者がmixi内で「足あと」を残すだけで公職選挙法 に抵触する恐れがあるとして、選挙期間中はmixiでの活動を休止する場合があった[16] (インターネット選挙運動#日本の状況 も参照)。
2006年11月29日 の朝日新聞朝刊でmixiが紹介された際、サンプラザ中野くん がmixiに参加していることが書かれていた。また、歌手の宇多田ヒカル が2006年4月11日 に自身のウェブサイト 上で、mixiの登録ユーザーであると公表したところ、mixi内の宇多田のページに多数のユーザーからメッセージが殺到し、宇多田はmixiを退会した[17] [18] 。
2010年代に入ると、twitter 等のSNSに侵食され急激に衰退した。その一方、2020年代にはコアなマニアが集う場所として価値を見出す人も増えている[19] [20] 。
累計発行ID数
退会者・多重登録者を含めた発行ID数。
現在の発行ID数は、非公式の「mixiカウンター」[21] から確認することができた(現在調整中で使用不可)。
有効ID数
退会者を除いた有効ID数。ただし、規約違反の多重登録者や一度入会したが放置されたままのIDが含まれているため、実際の利用者数は下記よりも少ない。
問題点
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利用ユーザーによる問題
以下の行為の多くは、利用規約により禁止されている行為である[30] [出典無効 ] 。
プロフィールの詐称
mixiのプロフィールは公認アカウントを除いて利用者本人の申告に基づくため、有名人など他人の名を騙る「なりすまし」行為も可能である。例えば、お笑い芸人 のヒロシ は自身の公式サイトで、自分はmixiに参加しておらず、自身の名を騙る偽者がmixiに存在 していることを不快に感じていると発表した。その結果、ヒロシになりすましていた偽者は他のユーザーから批判を受けてmixiを退会した。アンガールズ の田中卓志 や波田陽区 を詐称するユーザーも存在したが、こちらは所属事務所のワタナベエンターテインメント が素早く対応し、両人のmixi参加を所属事務所が公式に否定すると偽者は退会した。
アカウントの複数所持
一人で複数のアカウントを取得しているものが存在する。これについては事務局側の対応として、2007年 3月 よりフリーメールでの新規登録には携帯電話のメールアドレスの登録が必須となった[31] 。しかし、その後新規登録以外のユーザーについても、携帯電話のメールアドレスの登録が必須となった。また、携帯電話のメールアドレスを変更しての複数アカウント所持もmixiが携帯電話端末固有IDを参照することにより排除された。また、以前は海外からの登録を想定し、海外ドメインからの登録に関してのみ、携帯電話のメールアドレスが必要が無く、それを利用した複数アカウント取得が行われていたが、2011年現在は海外からの接続でもメールアドレスが要求されるようになったため、事実上海外からの登録はできない。
個人情報の暴露
mixiはSNSという特性上、正規の利用方法で利用していた場合に利用者の身元が特定されやすい。このため、mixiの日記やプロフィールなどに個人を特定できるような情報を書く場合、プライバシーの漏洩などについて利用者自らが注意をする必要がある。また以前はmixiでは実名登録が推奨され、プロフィール欄に記入した名前などは全参加者に公開されていたが、現在ではプロフィールの各項目について自ら公開レベルを設定できるようになった。インターネット上で自らの情報を公開しているということを軽視し、さらに反社会的な行為などを告白してmixiや2ちゃんねる などで他者がそれを知ることとなり、それに対して「祭り 」炎上 したり、個人情報が暴露されるなどのトラブルも発生している。なお現在、すべてのユーザーが閲覧できる場所での個人情報の公開は、たとえ自分のものであっても利用規約により禁止されている。
コミュニティ乗っ取り
コミュニティの趣旨やタイトルを書き換えて全く別のコミュニティにしてしまう行為。乗っ取り行為は以前からも見られたが、2006年末頃から多発している。管理者 がいないコミュニティの管理権限を取得して内容を書き換えるほか、管理人がいても悪意あるユーザーが対象となるコミュニティを荒らした上で「事態を収拾させる」と偽って管理権を譲り受けて同様の乗っ取りを行う手口もある。mixi運営事務局は2006年12月27日 に「副管理人」制度を導入して管理権限の分散化を図り[32] 、2007年1月18日 には、管理人および副管理人をコミュニティ参加期間が当該コミュニティ設立から連続して3割以上参加しているユーザーに限定した。しかし、mixi新デザイン反対コミュニティ、ダイソー 不買運動のコミュニティなど、運営日数の問題上乗っ取られてしまったものも存在する。
参考資料
mixi疲れ
mixi疲れ (ミクシィづかれ)とは、多くのコミュニティやマイミクを登録しているmixiのヘビーユーザーが、mixiを介したコミュニケーションに負担を感じ、コメントの投稿や日記の書き込みを突然絶つ行為をいう[33] 。野村総合研究所 上席研究員の山崎秀夫によると、mixiはコミュニケーションツールとしての側面が強いため、自分に宛てられたコメントに返事をすることが望ましい。これが高じると全てのコメントに返事をすることが義務化し、マイミクの日記も投稿直後に全て読み速やかに返事することが求められているように考えてしまう。結果的、大量にふくれあがるコメントを処理できなくなり、コミュニティの維持そのものを断絶してしまうという[34] 。
児童の被害の問題
2003年には児童保護の観点から出会い系サイト規制法 が制定された。しかしその後、2010年上半期には、非出会い系サイト での児童 の被害が出会い系サイトを上回った。当時のSNSの三大サイトであったmixi、モバゲー、GREE の2010年上半期の合計被害児童数は、非出会い系サイトの4割、240人超にのぼり、出会い系サイト全体の1.7倍に達した[35] 。
mixiのシステムによる問題
mixi運営側の強引な手法
以前は問題なかった個人情報の交換が禁止となり、コミュニティ内イベントなどで必要な連絡先交換も思うようにできなくなった。最近では有無を言わさずアカウント停止の措置を取るなど強引な運営体制にユーザーから不満の声が続出、mixi離れが加速する一因となっている。また、プロフィールに他SNSや無料通話アプリのIDを記載している者は、mixi運営側により記載を削除されたり、アカウント停止される措置を取られる場合がある。しかしながら同様の記載をしていてもアカウント停止措置はおろか記載削除措置も取られていない者もいるなど、判断基準の曖昧さも目立つ。
規約が変更されても告知がないため、知らずに違反してしまいアカウント停止になってから規約変更を知るケースもある。その場合でも異議申し立てなどには応じない。
わいせつな投稿の削除
利用規約第14条第6項にわいせつな投稿(つぶやき・日記・コミュニティのトピックへのコメントなど)を禁じており、例え女性の乳首や陰部、尻、下着が写っていない画像を貼った投稿であっても、肌の部分が多いだけで削除対象となることがある。裸でなくても乳首で服が盛り上がって、乳首の形が服に出ているだけでも規約違反にされる。つぶやきの文章については非常に規制が緩く、投稿画像に関してのみ規制が厳しい。明確な許容範囲を規約に記述しておらず、ユーザーはどの程度の画像が許可されるのか判断に困ることがある。
アカウント停止
短期間(1週間~1ヶ月以内)に3回規約違反とされるとアカウント停止となる。アカウント自体と投稿したデータは残るが停止解除は受け付けられず、二度とmixiに復帰できない。規約違反とみなされた中には、日払いの求人を載せただけで風俗や水商売と判断された、同じ趣味を持つ異性のユーザーにメッセージを送ったら出会い目的と判断された、犯罪者や不祥事を起こした有名人へのバッシングを犯罪の示唆や存命人物への誹謗中傷と判断されたなどのケースがある。
コミュニティ大量削除
2009年3月初めから4月にかけて、突如として数千ものコミュニティが一斉に削除された。これは「出会い系」「アダルト」とみなされたコミュニティを運営側が予告なく削除した為であるが、地域ローカルコミュニティや同窓生コミュニティ、同人 系コミュニティなども「出会い系」の一種とみなされて削除された。理由や基準は運営側は一切明らかにしていないが、中には参加者数万人を超えるコミュニティが削除されて強制的に解散させられたケースも多数みられる。一方で本物の「出会い系」コミュニティは依然残されており、このコミュニティ削除については各方面から異論が寄せられている。
mixiへの参加自体ができない
当初は完全招待制だったため、周囲にmixi利用者がいない等の理由でmixiを利用できない者が存在した。ただしその後はmixiのユーザーが急増して参加は比較的容易になった。2010年3月1日より既存会員からの招待状がなくても参加できる登録制が導入され、新規参加は自由に行えるようになった[36] 。
画像のリンク
mixiにログインしていなくても、URLがわかれば画像に誰もがアクセスできる状態となっていたため、画像のURLが2ちゃんねるなど外部の掲示板に暴露されることがあった。その後は画像リンクURLが自動的に生成される仕様に変更され、生成されたURLは一定期間で無効になり画像を閲覧することができなくなった。掲示板やブログなどで画像が曝されることになっても、ごく短時間でみられなくなる[37] 。また画像に限らず、2ちゃんねるに掲載されたmixiのURLである事がリファラ によって識別できた場合は全てのアクセスが拒否される。前述の個人情報の特定や、2ちゃんねらーのいわゆる「祭り 」によって記載された特定個人の日記やコミュニティのトピックへのアクセスをmixi事務局は積極的に排除している。
特定環境における表示不具合
2007年10月1日 の午後からmixiのデザインがリニューアルされたが、一部の古いWebブラウザでの表示やアクセスが正しく行われなくなったり、ハングル などの他言語表示ができなくなる問題が発生した(ただし他言語表示はもともと動作保証されている規格ではない)。また画面が以前よりも明るく表示されるため、眼が疲れる、間延びして見づらい、スクロール する必要が増えて操作性が悪い、不要なツールバー が追加されて誤って操作しやすいなどの問題を指摘する意見が出ており、再変更あるいは元のデザインへ復帰を希望するコミュニティも複数作られた。
mixiの公式発表によると、Microsoft Windows XP、Microsoft Windows Vista、Mac OS X v10.4以降のみが推奨環境OSとしており、Mac OS X v10.3以前のMac OS X、Mac OS 9以前、Linux等では一部もしくはすべてのサービスが利用できないとしている。対応ブラウザもMicrosoft Internet Explorer 6.x 及び 7.x、Safari 3.x、Mozilla Firefox 3.xのみとしており、Opera 及び各Webブラウザの旧版及びベータ版は推奨対象外となっている。実際にはCSSに非常に多くの記述ミスがあるためCSSが適切に処理されず、画面の左側に寄ったり、ブラウザ本来の規定値が適用された結果デザインに影響を与えていた。ユーザーから、元のデザインに戻してほしい、あるいはCSSの不具合を修正してほしい、という要望に対して、のべ27万人の賛同が得られた(機能要望が多数重複している為、正確な総数は不明である)。
日記キーワードランキング
利用者が書き込んだ日記に用いられた語句はランキングとして掲載され、日本テレビ 系『おもいッきりイイ!!テレビ 』が、このランキングを番組内で紹介している。しかし、2007年10月1日の表示変更(リニューアル)に伴って、多くのユーザーが日記に「リニューアル」という語を使って感想を書いており、日記検索すると直近に限っても数千件の新たな書き込みが見つかるが、10月4日 分の日記キーワードランキング発表以降、「リニューアル」という語がランキングの対象から消えた。
2008年4月1日施行予定の利用規約改定を巡る問題
mixi事務局は利用規約の改定を2008年3月3日 に発表、同年4月1日 から施行するとした。様々な条項がmixiユーザーの間で問題とされたが、特に新規約18条の問題が報道された[38] 。( ウィキニュースに関連記事があります。mixiが利用規約改定案の内容を一部修正 )
ユーザーは株式会社ミクシィ に対して、日記等の情報を無償かつ非独占的に使用する権利(複製 ・上映・公衆送信・展示・頒布・翻訳 ・改変等)を許諾するものとする。(第18条1項要旨)
ユーザーは、株式会社ミクシィに対し、著作者人格権 を行使しないものとする。(第18条2項要旨)
新利用規約の施行前にユーザーによって行われた行為についても本利用規約が適用される。(附則第2項要旨)
これにより、日記・自作小説・画像・動画などのユーザーの著作物が無断で株式会社ミクシィに使われるおそれがあることから、作家や編集者などの著作権と密接な関わりを持つ職業のユーザーを中心に、「これが施行されるようであれば退会も考えなければならない」との声が上がった[39] [40] 。
mixi事務局はユーザーの反応及びマスコミの報道に対して、「利用規約改定に関するお知らせ(追記)」を発表し、またマスコミに対して規約改定の必要性の根拠について以下の説明を行った。
投稿された日記等の情報が、当社のサーバに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバに格納すること。
日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。
mixi 新機能リリース・障害のご報告 利用規約改定に関するお知らせ(追記)より引用
しかしながら本事項は「新機能リリース・障害のご報告」に掲載された事柄であって規約としての強制力はなく、また規約自体がユーザーが有する著作権に対してmixi事務局がほぼ無制限の権利行使の許諾を強要することに変わりはなく、本規約変更に対して否定的な意見を持つ者からは「何の説明にもなっていない」という厳しい意見も見られた。サーバに格納し配信するためだけであれば、著作者人格権の放棄の必要性は全くなく、過去にそのような事を主張して認められた事例もないとの意見もある(前例としてLivedoor 社が同様の通達を行ったところ、法的問題を指摘されて撤回した事例がある)。これについて、mixi事務局はimpress 社の取材に対して「利用規約に関してはユーザーに理解しやすい内容になるよう、引き続き検討する」とコメントしている[41] 。
規約改定を発表後、ミクシィ社の株価は暴落し、前日比12万3000円(10.98%)安の99万7000円まで下落した[42] 。同年3月6日 には2月の直近安値を割り込み、ストップ安(値幅制限 の下限)となる前日比10万円(10%)安の88万4000円まで売り込まれ、昨年9月27日(安値 88万3000円)以来の安値水準を付けた。今月3日の規約変更を発表する直前の2月29日終値(124万円)から、わずか4営業日で下落率は3割近くに達した[43] [出典無効 ] 。 予想外の株価下落による資金流出の事態に対して、ミクシィ社は規約改定内容を再検討した結果を3月19日公表した。条文は、原則として著作権および著作者人格権等の周辺権利はユーザーに帰属するものとし、一部の例外事項を設ける形とした[44] 。
規約改定案公表後の同社株価は、2008年3月19日15時00分時点で前日比2万1000円(2.56%)高の84万1000円で下げ止まりとなった。騒動は結果として、規約改訂の事実上の撤回と、株式資産の約3割を失うという形で終結した(なお有料登録の遅延金請求については行われる予定)。
mixiアプリ
開始日に公開されたmixiアプリ『ワタシのドレイちゃん』が、マイミクシィを仮想人身売買 するゲームであり、非人道的であると広く批判されて即日削除された(コミュニティーファクトリー#mixiアプリ「ワタシのドレイちゃん」騒動 も参照)。また、ソーシャルアプリケーションアワードのグランプリを受賞した「サンシャイン牧場 」において、4200人分の個人情報を漏洩した事件があった。ただしmixiアプリは、ソーシャルアプリプロバイダーがそれぞれ製作・管理している。
大規模なアクセス障害の発生
2010年 (平成 22年)8月10日 17時30分頃(JST )より、大規模なアクセス障害が発生した。以前も新機能搭載による短期的なアクセス障害はあったものの、この時のアクセス障害は非常に長期的なものになった。23時30分頃(JST)に一時的には復旧したが、同社からも不安定な状況が続いていると懸念を表した上での再開であった。翌11日11:20分頃(JST)より再びアクセスしにくい状態が続き、再びアクセス障害から復旧するためにメンテナンスを再開した[45] 。長期的なアクセス障害かつ普及の目処が立たない状況から、マスメディア でも報道された[46] 。
また、「運営会社のミクシィが破産した」とのデマ も流れ、一層の混乱を招いた[47] 。
2010年 (平成22年)8月12日1:50(JST)、全てのユーザーに対してmixiのアクセス利用を開放し、完全復旧をアナウンス。原因は高負荷によるデータキャッシュシステム の不具合であり、その究明に時間がかかったためだとされている。また、今後は再発防止のため負荷軽減に努めると発表した[48] 。
新機能の相次ぐ休止
2010年11月30日に「メールアドレスでマイミク登録」というメールアドレスでユーザーを検索できる機能を追加したが、「メールアドレスはmixiに登録しているが、他のユーザーには知られたくない」という声が上がり、同年12月2日に停止された[49] 。
2010年12月1日から追加された「友人の最近の動き(アクティビティ情報)」は、マイミクを追加したりコミュニティに参加したりすると、アクティビティがマイミクに自動的に通知されるという機能だが、公開範囲を設定することができなかった。そのためユーザーから反発が相次ぎ、この機能に反対するmixiコミュニティの中には参加者が10万人近くにまで膨れ上がるものもあった。同年12月3日にいったん機能を停止したが、オン・オフを選択可能にした上で再開するとした[50] 。この件について、12月3日にはミクシィの笠原社長からコメントが出されている[51] 。
アカウント大量乗っ取り
2018年5月に一部のユーザーのアカウントが不正アクセスの被害に遇いサングラス などの広告スパムメッセージが撒き散らされた[52] 。このときはmixi側から注意喚起が行われたが、適切な処置を怠ったため同年6月にほぼ全員のユーザーのアカウントが乗っ取られ、マイミクの多いユーザーは1時間の間に50通以上のメッセージが届くという被害に遭った。 [要出典 ] だがこの件に関してmixi運営から説明や謝罪が行われることはなく、ユーザーからの問い合わせに対しては「パスワードは自己管理・自己責任であり保障は行わない」という姿勢を貫き、セキュリティの不備は一切認めなかった。