株式会社LIXIL
LIXIL Corporation
本社が入居する大崎ガーデンタワー
種類 株式会社
機関設計 指名委員会等設置会社[1]
市場情報
東証プライム 5938
1985年8月1日上場
名証プレミア 5938
2001年10月21日上場
本社所在地 日本の旗 日本
141-0033
東京都品川区西品川1丁目1番1号
大崎ガーデンタワー24F
設立 1949年昭和24年)9月19日
日本建具工業株式会社
業種 金属製品
法人番号 5010601004914 ウィキデータを編集
事業内容 建材・設備機器の製造・販売およびその関連サービス業
代表者 取締役代表執行役社長CEO 瀬戸欣哉
資本金 684億18百万円
売上高 連結:1兆4,285億78百万円
(2022年3月期)
営業利益 連結:694億71百万円
(2022年3月期)
純利益 連結:486億03百万円
(2022年3月期)
純資産 連結:6,149億68百万円
(2022年3月期)
総資産 連結:1兆7,828億82百万円
(2022年3月期)
従業員数 連結:51,640人、単独:14,352人
(2022年3月31日現在)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行 6.67%
日本カストディ銀行 4.83%
野村信託銀行 3.07
STATE STREET BANK CLIENT OMNIBUS OM04 3.00%
LIXIL従業員持株会 2.61
第一生命保険 2.26%
JPモルガン証券 2.18%
外部リンク www.lixil.co.jp ウィキデータを編集
特記事項:連結純資産は親会社の所有者に帰属する持分
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LIXIL WINGビル(旧本社)

株式会社LIXIL(リクシル、: LIXIL Corporation)は、東京都品川区に本社を置く建築材料・住宅設備機器業界最大手の企業。

本項では2010年に設立され、2011年に法人格が消滅した初代法人、2011年に初代法人を含む事業会社5社が合併して発足した2代目法人、旧称が株式会社LIXILグループで、2020年に2代目法人を吸収合併した3代目法人について、まとめて解説する。

概説

LIXIL CORE(企業理念)

「私たちは、優れた製品とサービスを通じて、世界中の人びとの豊かで快適な住生活の未来に貢献します。」[2]

LIXIL Behaviors(3つの行動)

概要

「LIXIL」とは、「住」(LIVING)と「生活」(LIFE)から作られた造語である。

初代の株式会社LIXILは、住生活グループ(後のLIXILグループ)の統合的な営業戦略の立案を目的とする会社として、2010年4月に設立。東京都中央区トルナーレ日本橋浜町に本社を置き、初代社長に三洋電機元社長(創業家である井植家出身)の井植敏雅が就任している(のち社内カンパニーのグローバルカンパニー社長を兼務し、2017年にLIXILグループおよびLIXIL副社長を退任[3])。

GE出身の藤森義明会長(当時)の下、海外M&Aを推進。2016年6月、瀬戸欣哉社長就任[4]

その後、住生活グループ(現・LIXILグループ)の業務運営を効率化するため、商材ごとに分散していた事業子会社を、国内・海外・金属建材・水回りの機能別に統合・再編する方針となり、2011年4月にトステムを存続会社として、INAX新日軽東洋エクステリア、(初代)LIXILの4社を吸収合併し、サンウエーブ工業の開発・管理部門を統合して(2代目)株式会社LIXILに商号変更した。さらに2015年4月1日には、同社の製造子会社として存続していたサンウエーブ工業も吸収合併した。

登記上の本店はトステムの本社があった東京都江東区に置かれている。2020年11月30日までは、本社は千代田区霞が関霞が関ビルディングに置かれていた。また、愛知県常滑市の旧INAX本社は「常滑本社」となっている。

2020年12月1日に(2代目)株式会社LIXILが親会社のLIXILグループへ吸収合併され、事業会社となったLIXILグループが(3代目)株式会社LIXILへ商号変更、新体制へ移行した[5]

LIXIL発足後の対応

旧社名のブランド化

これまで各社が展開していた「トステム」「INAX」「新日軽」「TOEX」「サンウエーブ」はLIXILが商品ブランド名として引き続き使用している。

2012年8月からはLIXILに統合後もブランドロゴとしてそのまま使用していた各社のロゴマークに替え、「LIXIL」ロゴの下にグレーの背景色と白文字で各ブランドのロゴ(INAX、サンウエーブはシンボルマークなし)を配したコンポジットロゴマーク(表記上は「LIXIL TOSTEM」「LIXIL INAX」「LIXIL SHINNIKKEI」「LIXIL sunwave」「LIXIL TOEX」)の使用を開始し、2013年2月からはカタログや広告プロモーションに加え、梱包や梱包ラベル、マニュアル類(取扱説明書・施工説明書など)、浴室や洗面化粧台・ビルサッシの一部製品にもコンポジットロゴマークが表記される(ただし、トイレの本体表示に関しては「LIXIL」ロゴと従来からのシンボルマーク付「INAX」ロゴが併記される)。

ショールーム

ショールームについてはこれまで各社別でショールーム展開を行って来たが、合併に伴い再編や共同のショールームが置かれるようになっている。

2010年12月12日にトステム株式会社、株式会社INAX、サンウエーブ工業株式会社の3社共同で「LIXIL京都ショールーム」(京都府京都市中京区)を開設[6]しており、2011年4月からは既存のショールームを統合・集約して「LIXILショールーム」に名称変更。これにより、同社が展開する5ブランドを複合的に展開できるようになった。

なお、ショールームの名称は「LIXIL京都ショールーム」のように地名のみ表記するのが基本だが、同一地名に複数のショールームが点在する場合は分野名が追加される場合がある。合併後初の新設ショールームとして2011年11月26日に開館した「LIXILショールーム金沢(石川県金沢市)」以降に新設(既存ショールームからの移転や統合による新設を含む)したショールームは「LIXILショールーム(地名)」という名義となっている。

また、旧・INAXの基幹ショールームでギャラリースペースを併設した「INAX:GINZA(東京都中央区京橋)」についても、2011年8月18日付で「LIXIL:GINZA」に名称を改めたが、ショールームの営業は2013年4月12日をもって終了。その2日後の同年4月14日からは「LIXILギャラリー」も改装に伴って休業に入り、「LIXILブックギャラリー」のみ継続営業していた。同年9月2日に1Fをレセプションフロアとして一新したLIXILの情報発信拠点としてリニューアルオープンし、「LIXILギャラリー」も同日から営業を再開した。なお2020年でLIXILギャラリーは閉廊し、LIXIL出版も書籍刊行を停止(販売は2022年まで継続)することが発表されている[7]

2012年8月住友不動産新宿グランドタワー(東京都新宿区西新宿)に「LIXILショールーム東京」をオープンした。約5,280平方メートルという広いスペースに、リフォーム後のイメージをしやすいモデルルームを設けたほか、洗面やキッチンから省エネルギー関連製品まで、LIXILグループの豊富な商品やサービスを一カ所で体感できるのが特徴。

袖看板

全国各地の工務店や販売店に設置されている袖看板は2011年8月から旧社名(トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ、TOEX)の看板から「LIXIL」の看板に順次更新されている。デザインは上半分にオレンジの背景色と白字で「LIXIL」のブランドロゴ(向きは旧ブランドの時と同じく左横向き)を、下半分は白の背景色に上からトステム、INAX、新日軽、サンウエーブ、TOEXの各ロゴが配置されている。

チェーンの再編・再構築

同社ではリフォーム向け商品の拡充とともにユーザーがリフォームを依頼できる環境整備を進めており、その一環として、同社を本部とする住宅リフォームのフランチャイズ及びボランタリー・チェーンを展開しているが、各法人が行っていた名称をそのまま引き継いだため、フランチャイズが2つ、ボランタリー・チェーンが4つ存在していた。そこで、このフランチャイズ並びにボランタリー・チェーンの再編を順次行うこととなった[8]

まず、2012年4月に「トステムリフォームマジック」「INAXリフォーム」「TOEX自然浴deくらす」「サンウェーブリフォームショップR&B」の4つのボランタリー・チェーンを「LIXILリフォームネット」に再編・統合。開始当初、ボランタリー・チェーン加盟店は9,400店舗となり、国内最大規模となる。

2012年7月には「トステムホームウェル」と「INAXリフォームLIFA」の2つのフランチャイズを再編し、「LIXILリフォームチェーン」を発足。こちらは異なるコンセプトを明確化するため統合は行わず、「トステムホームウェル」は新築時の性能・機能を上回る全面リフォームを提供する「住まいプロ ホームウェル」に、「INAXリフォームLIFA」はライフスタイルに合わせた提案を行う"コトリフォーム"を提供する「住まいコンシェル LIFA」にそれぞれ改称。そして、2015年4月に「LIXILリフォームショップ」に再編・統合して1つの組織となった[9]。統合前の2015年3月末日時点での加盟店は425店舗で、リフォーム系のフランチャイズチェーンでは国内最大規模となった[10]

また、サッシ販売店向けに経営サポートを中心としたフランチャイズチェーンとして1973年に発足した「トステムフランチャイズチェーン(TFC)」についても、建材や設備の流通販売店に範囲を広げ、同社が扱う製品やサービスをトータルに提案する販売パートナーとなるべく、「LIXIL FC マドリエ」に改め、2012年4月に本格展開を開始した[11]。開始当初は従来の「トステムフランチャイズチェーン」からの移行店舗を中心に、約350店舗を展開する。

沿革

初代

2代目

3代目

グループ会社

関連組織

取扱製品

テレビ番組

提供番組

現在

過去

CM出演者

現在

過去 ☆印は企業CM「リクシルって知ッテル?」シリーズに出演

ユニフォームスポンサー

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ ガバナンス体制 - 株式会社LIXIL
  2. ^ a b c d LIXIL COREとBehaviors”. LIXIL. 2020年3月27日閲覧。
  3. ^ LIXIL、井植副社長が6月退任 三洋電の創業家出身”. 日本経済新聞 (2017年5月8日). 2020年3月27日閲覧。
  4. ^ 進化する「プロ経営者」LIXIL瀬戸欣哉社長”. 日経ビジネス (2018年9月13日). 2020年3月27日閲覧。
  5. ^ a b 完全子会社(株式会社 LIXIL)の吸収合併(簡易合併・略式合併)、商号変更および定款の一部変更に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXILグループ、2020年3月23日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/1809050/00.pdf 
  6. ^ ニュースリリース (2010年12月8日). “INAX・サンウエーブ・トステム共同 全国初の新設統合型『LIXIL(リクシル)京都ショールーム』12月12日(日)グランドオープン”. 株式会社INAX. 2020年3月27日閲覧。
  7. ^ LIXILギャラリー閉廊とLIXIL出版終了のお知らせ LIXIL文化活動(2020年5月15日)2020年5月19日閲覧
  8. ^ ニュースリリース (2012年3月22日). “国内最大級の住宅リフォームフランチャイズ・ボランタリーチェーンを構築 「LIXILリフォームチェーン(FC)」と「LIXILリフォームネット(VC)」をスタート”. 株式会社LIXIL. 2020年3月27日閲覧。
  9. ^ ニュースリリース (2014年11月19日). “業界最大級、全国の工務店さま、リフォーム事業者さまをつなぐ新リフォームFC組織「LIXILリフォームショップ」誕生”. 株式会社LIXIL. 2020年3月27日閲覧。
  10. ^ ニュースリリース (2015年4月1日). “国内最大級、全国の工務店さま、リフォーム事業者さまをつなぐ新リフォームFC組織「LIXILリフォームショップ」本日スタート”. 株式会社LIXIL. 2020年3月27日閲覧。
  11. ^ ニュースリリース (2012年4月11日). “流通販売店様向けの新しいLIXILのフランチャイズチェーン「LIXIL FC マドリエ」 本格スタート”. 株式会社LIXIL. 2020年3月27日閲覧。
  12. ^ 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」ゴールドパートナーに決定~初の「住宅設備部材&水回り備品」カテゴリースポンサーとして、大会の成功に貢献~』(プレスリリース)株式会社LIXIL、2015年11月26日http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2015/070_company_1126_01.html2020年3月27日閲覧 
  13. ^ 連結子会社(ハイビック株式会社)の異動に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXILグループ、2016年7月20日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/1383417/00.pdf2020年3月27日閲覧 
  14. ^ LIXILと東京電力エナジーパートナーが環境に負荷をかけないZEHの普及促進を目的とした合弁会社「株式会社 LIXIL TEPCO スマートパートナーズ」を設立~国内初の新サービスを提供開始~』(プレスリリース)LIXIL、東京電力エナジーパートナー(2社連名)、2017年9月21日https://newsrelease.lixil.co.jp/news/2017/070_company_0921_01.html2021年3月21日閲覧 
  15. ^ 完全子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXILグループ、2017年12月22日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/1541150/00.pdf2020年3月27日閲覧 
  16. ^ 株式会社建デポ株式の取得(子会社化)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)コーナン商事株式会社、2019年4月23日https://www.hc-kohnan.com/pdf/ir_20190423.pdf2020年3月27日閲覧 
  17. ^ 持分法適用関連会社の株式の譲渡のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXILグループ、2019年4月23日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/1694124/00.pdf2020年3月27日閲覧 
  18. ^ 株式会社LIXIL鈴木シャッターの株式譲渡を完了』(PDF)(プレスリリース)2019年9月30日https://newsrelease.lixil.co.jp/news/pdf/2019093003.pdf2020年3月27日閲覧 
  19. ^ LIXILが本社を移転 新棟「HOSHI」が竣工し、来春のグランドオープンに向けて本社機能を集約』(PDF)(プレスリリース)2019年9月30日https://www.lixil.com/jp/news/pdf/191029_newHQ_J.pdf2021年3月27日閲覧 
  20. ^ 完全子会社(株式会社LIXIL住生活ソリューション)との会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXILグループ、2020年10月23日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/1892102/00.pdf2021年3月21日閲覧 
  21. ^ 川島織物セルコンの株式譲渡を決定』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXIL、2020年11月24日https://newsrelease.lixil.co.jp/news/pdf/2020112402.pdf2021年3月21日閲覧 
  22. ^ 完全子会社(株式会社LIXIL沖縄販売)の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXIL、2022年1月13日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/2070513/00.pdf2023年11月27日閲覧 
  23. ^ 完全子会社(LIXILグループファイナンス株式会社)の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社LIXIL、2022年5月12日https://ssl4.eir-parts.net/doc/5938/tdnet/2119402/00.pdf2023年11月27日閲覧 
  24. ^ “本社移転によりLIXILの働き方変革をさらに進化”. LIXIL. (2021年12月6日). https://newsroom.lixil.com/ja/2021120601 2022年12月6日閲覧。 
  25. ^ “LIXIL<5938>、アイシン<7259>からシャワートイレ事業を取得”. M&A Online. (2024年5月27日). https://maonline.jp/news/20240527e 2024年5月29日閲覧。 
  26. ^ 一般財団法人 住環境財団 に社名変更” (PDF). 住環境財団 (2018年6月26日). 2020年3月27日閲覧。
  27. ^ 快適&便利商品を連発! 巨大メーカーをベンチャー魂で変革せよ - テレビ東京 2018年8月23日

関連項目

外部リンク