Cowon Systems, Inc. (略称 COWON 、コウォン) は、韓国のデジタルオーディオプレーヤー 、コンピュータ ソフトウェア 製造メーカー。
概要
COWON 、iAUDIO のブランドネームで知られる。また、jetAudio といったマルチメディア関連ソフトウェアの制作も行っている。
日本法人は 株式会社コウォンジャパン
沿革
1995年 ソフトウェア制作を主目的として設立された。2000年にデジタルオーディオプレーヤー市場に参入した。
2000年 アメリカ合衆国で jetAudio Inc. を設立し、マルチメディアソフトである "jetAudio" の開発を開始した。後に会社名を Cowon America に変更した。
2000年11月9日 株式会社ノバックよりiAUDIO NV-CW100(CW100)が発売。これを皮切りに日本市場に参入。
2004年 株式会社バーテックス リンクを国内総代理店に日本での販売を開始
2005年9月2日 COWONsystemsの日本法人となる株式会社コウォンジャパン設立
2005年10月24日 サポート・販売業務がコウォンジャパンに移管
主な製品と特徴
デジタルオーディオプレイヤーやポータブルAVプレイヤーにおいては、BBE Sound inc. の技術を早くから導入する。また機種全般にわたってイコライザー機能など多機能かつ設定項目が多く、自分好みの音質が作り出せる点で他社との差別化を図っている。
ソフトウェア
マルチメディアソフト。音楽や動画ファイルの管理・視聴、メディアへの転送のほか、CD の音声をリッピング してMP3 形式に変換(エンコード )したり、CDを作成する機能を有する。また、YouTube などにアップロード されている動画ファイルをMPEG-4 (Xvid ) などの形式に再エンコードすることもできる。その機能の多さと、フリーウェア [1] であることから非COWONユーザーにも重宝されている。 なお、Cowon社製のデジタルオーディオプレーヤーはドラッグ・アンド・ドロップ によってファイルを転送できるため、コンピュータ側に管理や転送用のユーティリティーなどは必要ない。従って同社のデジタルオーディオプレーヤーを使用するのにjetAudioの使用は必須ではない。 また、2012年5月にはAndroid 端末向けに同名のメディア再生ソフトが公開された。バナー広告表示やいくつかの制限付きの無料版、それらの制限の無い有料版の2バージョンがある。
Cowon社の主力商品である。iAUDIO とCOWON のブランドネームで販売されている。
ハードディスクモデル
1.8インチHDDを搭載した機種。2004年4月23日発売。日本市場においてiAUDIOの名を知らしめた製品である。操作のほとんどをヘッドフォン 延長コードを兼ねた有線リモコンによって行う珍しい設計で、画面も本体ではなくリモコン側にバックライト付きモノクロ液晶パネル をもつ。サブパック・クレードル接続用の拡張端子を搭載しており、USBデータ転送、充電、ライン入出力に対応している。コネクタにはGomadic社の22ピンコネクタが用いられている。日本版はクレードルが付属している。 2005年5月発売。iAUDIO M3をベースに動画再生に対応させるため、液晶パネルをカラー化して本体側へ移動した機種。USBホスト機能も追加した。クレードルとリモコンを付属したモデルも発売された。 2006年4月8日発売。数少ない東芝 製の0.85インチハードディスク ドライブを搭載した機種。 2010年11月19日発売。
フラッシュメモリモデル
iAUDIO7 iAUDIO CW100 / CW100S (NW-CW100 / NW-CW100S) iAUDIO第一弾のプレイヤー。日本では、2000年11月9日発売。MMCスロットを2個搭載しており最大128MBまで増設することが出来る。なおCW100Sは内蔵メモリを搭載したモデルである。 2004年2月発売。新たにWMA 、WAV 、Vorbis の再生やBBEに対応した。124色バックライトのディスプレイが特徴。 2004年8月発売。プロが設定したイコライザーやキャリングケースなどのオプションが選択できるBTOモデルも発売された。 2004年12月22日発売。単三乾電池1本で約50時間再生可能。当時のプレーヤーの中でも比較的長寿命であったため日本でも人気があった。 2005年2月1日発売。iAUDIO 4の後継機種。1000色バックライトディスプレイが特徴。 2005年12月1日発売。1.8インチのカラー液晶搭載。新たにFLAC と動画の再生に対応した。 2006年8月5日発売。ネックストラップ形。0.9インチOLED パネルを搭載する。 2006年10月28日発売。携帯電話 をそのまま小さくしたようなデザインの機種。 2007年2月9日発売。2/4/16GBのフラッシュメモリと2.5インチのタッチパネル式液晶画面を搭載した機種。手書き式のメモ、簡易Flashプレイヤー、工学用電卓[2] などの機能つき。SD・SDHCカード とMMC に対応するメモリスロットをもつ。新たにMonkey's Audio の再生に対応した。 2007年7月27日発売。iAUDIO 6のフラッシュメモリ版。但し、USBホスト機能などは搭載されていない。
内蔵リチウムポリマー充電池 最大60時間再生 2007年10月19日発売。COWON D2のワンセグ チューナー内蔵モデル。録画、予約録画機能、EPG 付き[3] 。その他はほぼD2と同仕様である。 2008年3月15日発売。カラー液晶パネルを持つが、音楽の再生に特化し動画再生等の付加機能を持たない機種。 2008年12月27日発売。8/16/32GBのフラッシュメモリと、同社初採用となる3.3インチのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL )タッチパネルを搭載。ボタン類を廃しロゴも控えめになった前面のデザインと、弧を描く背面のラインが大きな特徴である。また、Bluetooth や加速度センサ を搭載する。Flash ベースのインターフェースであるUCI(User Created Interface)に対応しており、関連のシステムファイルを追加・変更することにより見た目の変更や機能の追加、操作性のカスタマイズをユーザー自身で行える。また、このモデルからギャップレス再生に対応した。また、充電・データ転送および入出力拡張にTTA-20規格 の端子が採用されている。 2009年3月19日発売。COWON D2からデザインやカラーバリエーションを変更し、搭載イコライザのバージョンアップなどのリファインを施した。 2009年11月14日発売。iAudio 7 の進化版。縦向きのインターフェイスとなり、QVGA液晶にも対応する。また、内蔵スピーカも搭載する。 2009年12月11日発売。ディスプレイ無しのシンプルなプレイヤー。 COWON J3 2010年5月14日発売。COWON S9の事実上の改良・後継機種。フラッシュメモリやディスプレイの仕様もS9から変更はない。S9に加えてビデオクリッププレビュー機能やマトリックスブラウザー、スピーカーとMicroSD・SDHCカード に対応するメモリスロットを搭載する。また、公称連続再生時間も伸びている。 2011年6月24日発売。4/8/16GBのフラッシュメモリと2.6インチのタッチパネル式液晶画面を搭載した機種。UCIやAndroidを搭載していないスタンダードなポータブルメディアプレーヤー。 iAUDIO 9の改良・後継機種。2011年11月4日発売。 2012年10月19日発売。X7の後継モデルで記憶媒体がHDDからフラッシュメモリに変更になった。 2013年4月5日発売。C2の改良機種であるが、D2のデザインを踏襲しているため、C2ではTTA-20規格だった充電・データ転送端子が汎用のUSBminiBに戻っている。
COWON A2 COWON ブランドで展開されている。動画再生機能が強化されている他、全機種がマイクを装備しておりボイスレコーダー としても使える。
2005年発売。1.8インチ・20GB(後に30GB)のHDD と4インチの液晶画面を搭載した機種。MP4・WMVなどの形式のビデオファイルの再生に対応するほか、専用ケーブルを併用してアナログ映像を直接記録する機能を持つ。 2007年発売。30/60GBのHDDと4インチの液晶画面を搭載した機種。COWON A2の上位機種にあたり、解像度が大幅に向上している。また、オプションでワンセグ チューナーを取り付けることができ、録画も可能。 カーナビゲーション システムの技術をフィードバックした薄型・大画面装備機。別売の車載用オプションを併用することでカーナビゲーションシステムとして使用できる。日本では未発売。5インチ液晶パネルを搭載した大型機で、やはりカーナビゲーションの技術が用いられている。別売の車載用オプションを併用することでカーナビゲーションシステムとして使用できる。日本では未発売。 2008年発売。8/16/32GBのフラッシュメモリ4.3インチのタッチパネル式液晶画面を搭載した機種。「動画を簡単に楽しむ」をコンセプトに、様々なコーデックへの対応を特徴とした。SD・SDHCカード とMMC に対応するメモリスロットをもつ。
2010年発売。8/16/32GBのフラッシュメモリと4.8インチのタッチパネル式液晶画面を搭載した機種。解像度が大幅にアップし、処理能力の向上によってHD動画を再生することができるようになった。OSにWindows CE 6.0を採用し、メニューもWindows CEで動くランチャーである。またSD・SDHCカード とMMC に対応するメモリスロットをもつ。 COWON V5W HD
COWON V5S HD
COWON 3D 2011年発売。64GBのフラッシュメモリと4.8インチのタッチパネル式液晶画面を搭載した機種。Cowon V5 HDをベースに、3Dの静止画・動画に対応した。
plenueシリーズ
当初はOSにAndroid を採用し、のちにハイレゾリューション に対応したシリーズ。”pleasure,plenty,plenum”と”avenue,continue,new”の合成語であるplenue ブランドで展開されている。
デジタルオーディオプレイヤー
COWON Z2 "plenue" 2011年発売。8/16/32GBのフラッシュメモリと3.7インチのAMOLED タッチパネル、更に同社初となるGoogle社製Android OS を搭載し、iPod touch やWalkman Zシリーズ などと競合する製品。JetEffect3.0を搭載。
無線LAN接続 (IEEE 802.11b/g/n) に対応しており、インターネットにアクセスでき、YouTube などの動画再生も可能。製品としてはGoogle Playストア には非対応だが、アプリ配布サイトからダウンロードしたAndroidアプリを追加可能。また、ユーザーが(自己責任において)別途入手したマーケットハックファイルをインストールすればGoogle Playストアを利用することができる[4] 。MicroSD・SDHCカード に対応するメモリスロットを搭載し、ストレージ容量の拡張が可能。メディア再生に特化しており、Androidタブレット のようにカメラやGPSは搭載していない。 2012年5月11日発売。COWON D3 plenueの事実上の改良・後継機種。フラッシュメモリやディスプレイ、SDHCカードスロットの仕様はD3から変更はないが、筐体デザイン変更とCPUの処理能力向上を中心にリファインされ、JetEffect5.0が搭載された。また、従来はTTA-20であった充電・データ転送端子は、本機ではAndroid端末で多く用いられているUSB2.0のMicro-B となった。なお、CPUの詳細な仕様が公表されるのはこの機種が初めてである。 2014年9月中旬発売。過去の製品と同様3.7インチAMOLEDタッチパネルディスプレイを搭載。UIはAndroidではなく組込向けLinuxとなっている。DACはバーブラウン PCM1792Aを採用し、PCM192kHz/24bit、DXD352.8/384kHz(但しダウンサンプリング)、DSD5.6MHz(但しPCM変換)のハイレゾリューション再生に対応[5] 。JetEffect7を搭載。128GBのメモリを内蔵し、さらにMicroSDカードで最大256GBまで拡張できる。 2015年6月12日発売。基本スペックはPLENUE 1と同様だが内蔵メモリ容量が64GBとなっている。DACはPCM1795となり、筐体も若干違うなど、PLENUE 1との違いは多々ある[6] 。
ポータブルメディアプレーヤー
2012年9月28日発売。
電子書籍リーダー
モバイルインターネット端末
カーナビゲーションシステム
ポータブルAVプレイヤーの技術をフィードバックする形でカーナビゲーション システムの開発も行っている。現在、全機種が韓国のみで販売されている。
COWON N2
COWON N3
COWON L2
COWON L3
ドライブレコーダー
AUTO CAPSULEブランドで展開している。
2012年7月発売。 2013年2月発売。
2チャンネル録画により前後方の両方を撮影可能。 2013年4月発売。
Wi-Fiによるワイヤレスでのポータブルデバイスとの連携が可能。